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佐賀県知事に要望・質問書を提出

26849976_1559907117421544_1798547213090834449_o.jpg本日,さよなら原発佐賀連絡会は,佐賀県の山口知事宛に要望・質問書を提出しました.県側からは,新エネ課の井手口氏,消防防災課の山崎氏,原子力安全対策課の平山氏が応対されました.

メディアは,名刺を受け取ったところでは,朝日,毎日,西日本の取材がありました.
 →佐賀新聞の報道
以下に要望・質問書の文書の内容を公開します.(豊島記.写真は山下明子さんのフェイスブックから拝借) PDFはこちら

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           2018年1月18日

佐賀県知事 山口 祥義 様

              さよなら原発!佐賀連絡会
                  代表 豊島 耕一

玄海原発3、4号機再稼働容認の取り消しを求める要望・質問書

知事は昨年4月に玄海原発3、4号機の再稼働容認を表明されましたが、その後、神戸製鋼ほかのデータ改ざん問題が発生し、設備の信頼性が損なわれています。また昨年12月13日に広島高裁は伊方原発3号機の運転差し止めの仮処分決定を下しましたが、その理由は玄海原発にもそのまま当てはまります。このような新しい事実に照らしても、知事はこの問題を再考されるべきと考え、以下の通り要望と質問を致します。

要望 九州電力は玄海原発3、4号機の再稼働を3月と5月に予定していますが、現在、以下のように県民の同意も、再稼働しなければならない必要性も、再稼働した場合の県民が安全に暮らす権利の保障もないので、知事は玄海原発3、4号機の再稼働容認を取り消してください。

以下にその理由を挙げます。

1.昨年4月24日の知事の再稼働容認にもかかわらず、佐賀県民の約半数は依然として玄海原発の再稼働に反対しています(昨年11月15日佐賀新聞)。「県民の再稼動への理解は得られた」とは言えません。

2.電力は九電管内ではすべての原発を止めても夏の最大需要時に約10%も余裕があり、十分に足りています。全国的にも同様の余裕があり、太陽光発電など再生可能エネルギーがフル稼働した際には電力が余り、揚水発電所に蓄えた実績もあります。

3.世界的に見ると2017年の発電コストは太陽光や風力の再生可能エネルギーは1kW当たり5セント前後に急激に下がり、逆に原子力は15セントまで上昇し原子力に価格競争力はなくなっています(米国投資銀行ラザードの資料、昨年11月19日の日経新聞)。世界の原発建設開始状況は2017年に1基が建設を開始したに過ぎません。また、九電は玄海3、4号機の重大事故等対処施設設置の事業費を2,400億円としています(昨年12月21日佐賀新聞)が、これは電気料金で私たちが負担することになります。

4.再稼働すれば、人が近づけば即死するほどの強い放射能を持つ使用済み燃料が大量に発生し、莫大な処理費用が必要になります。さらに、原発建設から半世紀になりますが、処分方法も最終処分地も確定できないなかで、放射能漏洩・汚染事故も心配されます。

5.自然災害や人為ミスは避けようがなく、採算性優先による安全性軽視の実態も次々と明らかになっています。神戸製鋼と三菱マテリアルや東レの品質データ改ざんは極めて深刻な問題ですし、すべての部品を検査することは原発の構造上できません。同時にそれ以外の企業での改ざんも危惧されます。
過酷事故では3、4号機に建屋がないこともあって、格納容器が損傷して発生する放射性ガスや微粒子は九電が計画する放水砲では確実に「打ち落とす」(九電の表現)ことはできませんし、遮水壁も建設されないので汚染した地下水が玄界灘に流れ込みます。県民は被曝し県土も海も汚染されます。被曝や汚染に県境はもちろんありません。
 福島原発事故が起こった2011年の時点で年1ミリシーベルトを超え、特措法で除染計画を立てる対象になった自治体は105、そこに住んでいる人たちは700万人でした(「環境省除染情報サイト放射性物質汚染対処特措法の概要」http://josen.env.go.jp/about/tokusohou/summary.html)。

6.米国と北朝鮮の軍事衝突が心配されますが、原発はミサイル攻撃に耐えられません。

7.福島県では、子どもの30万人に1人ぐらいが発症する非常にまれな子どもの甲状腺がんが既に37万人中194人(34人の疑いを含む)になっています(福島県健康調査(注1))。福島県立医大で執刀された125例ではリンパ節転移が97例、甲状腺外湿潤が49例、1センチ以上が76例で、リンパ節転移がなく1センチ以下で遠隔転移や甲状腺外湿潤がないのはわずか5例です(2016年9月25日国際会議での鈴木真一教授の報告(注2))
 (注1)http://www.pref.fukushima.lg.jp/site/portal/kenkocyosa-kentoiinkai-29.html
 (注2)https://www.youtube.com/watch?v=6oXw2axaHNk)。

8.国は原発事故で「住民を被曝させない」という考え方を採っていません。
 事故が起こった場合の防護措置について国の基本的な考え方は、100ミリシーベルト以下の被曝によるがん等の影響は他の影響によるがんの影響に隠れてしまうほど小さいとして、また避難行動自体に重病者や高齢者が死亡するようなリスクが大きいとして、福島原発事故では避難の判断基準を1年間あたり20ミリシーベルトとして、それ以下であれば避難の必要性を認めていません。(現在の公衆の被曝線量限度は年間1ミリシーベルトと法律で決まっていることが無視されています。)
 しかし、放射線の害にはこれ以下では安全という量(しきい値)はなく、放射線量の増加とがん発生率の増加は比例関係にある『直線しきい値なしモデル(LNTモデル)』を最も科学的であると国際放射線防護委員会(ICRP)もアメリカ科学アカデミーも認めています。
 このLNTモデル(ICRP2007年勧告)では、100ミリシーベルト浴びると0.55%の人ががん死するとされています。発がん物質であるベンゼン等の化学物質は生涯で10万人に一人のがん死リスク(0.001%)の上昇があれば社会的に許容できない(EPA10-5リスクレベル基準とは、EPA(米国環境保護庁)が定めた基準で、10万人 に一人の割合で生涯において発ガンする確率リスクのある濃度を基準値としています。)と考えられているので、0.55%の人ががん死する100ミリシーベルトの被ばくは当然社会的に許容されるものではありません。
 従って、避難行動自体が命の危険に関わる人にどう対処するのかという問題はありますが、県民が被ばくしないで避難できるようにすることが最低限必要です。被曝しないで避難することができないのであれば、再稼働はあり得ません。

9.原子力災害対策指針第3緊急事態応急対策⑸防護措置 ① 避難及び一時移転では、UPZ(原発から半径30キロ圏)外においても避難計画が必要であるとしています(資料参照)。
福島原発事故で原発から30キロ~50キロ離れた飯舘村が全村避難しなければならな いほど汚染されたことを考えると、UPZ外でも避難計画が必要なことは当然です。OIL1の場合1日以内の避難が必要になります(OILは防護措置実施の基準区分で、数字1は初期基準値時間当たり500マイクロシーベルトを超えた場合1日以内に避難、数字2は同じく時間当たり20マイクロシーベルトを超えた場合1週間をめどに一時移転)。
 しかし、佐賀県ではUPZ外の市町の避難計画は作成されていませんし、県は市町に避難計画の作成を指導さえしていません。
 これでは重大事故が起こった場合、県民の混乱と被曝は避けられませんし、命に係わる危険性もあります。
(資料)『避難及び一時移転は、いずれも住民が一定量以上の被ばくを受ける可能性がある場合に採るべき防護措置であり、放射性物質又は放射線の放出源から離れることにより、被曝の低減を図るものである。(中略)
・UPZ外においては、放射性物質の放出後についてはUPZにおける対応と同様、OIL1及びOIL2を超える地域を特定し、避難や一時移転を実施しなければならない。
 上記の避難及び一時移転の実施に当たっては、原子力委員会が、施設の状況や緊急時モニタリング結果等を踏まえてその必要性を判断し、国の原子力対策本部が、輸送手段、経路、避難所の確保等の要素を考慮した避難等の指示を、地方公共団体を通じて住民等に混乱がないよう適切かつ的確に伝えなければならない。このためには、各種の輸送手段、経路等を考慮した避難計画の立案が必要である(下線は引用者)。
 また、避難等には肉体的・精神的影響が生じることから、一般の住民等はもとより、自力避難が困難な要配慮者に対して、早い段階からの対処や必要な支援の手当てなどについて、配慮しなければならない。また、避難所の再移転が不可欠な場合も想定し、可能な限り少ない移転となるよう、避難所の事前調整が必要である。さらに、避難が遅れた住民等や病院、介護施設等に在所している等により早期の避難が困難な住民等が一時的に退避できる施設となるよう、病院、介護施設、学校、公民館等の避難所として活用可能な施設等に、気密性向上等の放射線防護対策等を講じておくことも必要である』

以下、質問です。

1.知事は、年間20ミリシーベルト以下の被曝は県民の健康に将来にわたっても全く影響しないとお考えでしょうか。(考えの根拠も示してください。)

2.上の9に示すように原子力災害対策指針ではUPZ外の市町においても避難計画の立案が必要であると定めていますが、知事が避難計画の立案をUPZ外の市町に指導しないのはなぜですか。(30キロ圏外であっても放射能の影響が及ぶ可能性があります。)

3.福島のような事故が起こった時、避難計画もないなかで知事はUPZ外の県民を被曝からどのようにして確実に守る計画ですか。その計画を公開してください。

4.昨年12月13日に広島高裁が、伊方原発3号機の運転差し止めの仮処分決定を下しました。
 「過去の阿蘇カルデラの噴火で火砕流が原発敷地に到達した可能性が十分小さいとはいえず、立地として適さない」としています。阿蘇山から伊方原発まで約130km、玄海原発までも同じ約130kmです。
  広島高裁の決定からすると、玄海原発も伊方原発と同じように「立地として適さない」、したがって運転すべきではないと考えますが、知事としていかがお考えでしょうか。

回答を2週間以内にお願いします。
要望理由の1から9までについても、どのようにお考えかを回答してください。

            連絡先 杉野ちせ子
    840‐0844 佐賀市xxx
    xxx-xxxx-xxxx
    xx@xx
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